他分野(文系出身など)から大学院で情報系に進学(転向)することができるか?(社会人の場合)

前回の投稿で,「大学は情報系以外の学部ですが大学院から情報系に進学することは可能である」と書きました.

今回は元々情報系以外の分野を学ばれて学士の資格を持っている社会人が情報系の大学院の修士課程に進学するメリットについて考えてみたいと思います


最終的に,メリットがあるかないかについてですが,各自の状況によって複雑になります.

社会人が情報系の大学院(修士課程)への進学を考える目的は,主に下記のようなものではないでしょうか?

  1. 現在システムエンジニアとして会社勤務しているが会社からの評価を高めい
  2. 現在システムエンジニアとしてに会社に勤務しているが転職を考えている
  3. 現在別分野の仕事をしているが,システムエンジニアやソフトウェア開発者にキャリアチェンジしたい
  4. 情報系の分野で博士号を目指している
  5. 将来的にコンピュータサイエンスの分野で海外留学を目指している.
  6. フリーランスのエンジニアを目指しているが顧客からの信頼性を高めたい

はじめに,①と②に該当する方についてですが,情報系の修士号(情報科学,情報工学)を目指す価値はあると
思います.このような方におすすめなのが,ご自分の学びたい研究分野を明確にするとともに,できるだけ

社会的評価の高い大学院を選択するようにしてください.今の日本社会ではこれがポイントです.

そして,③から⑤に該当する方は,情報系の修士号(情報科学,情報工学)を目指す価値はかなり高く,おすすめです.

③の方はキャリアチェンジはできるだけ若い方が有利ですので,20代や30代前半までなら問題なくシステムエンジニアやソフトウェアエンジニアにキャリアチェンジは可能だと思います.

スキルが高ければ40歳前後でも十分可能です !

④の方は,日本で博士号を目指すことを前提としますと,裏技が一部ありますが,基本的に修士号が必要になってきます.
大学の学部課程で別分野を専攻されている場合,修士号は情報系を学んでおいた方が良いです. その方が博士課程に進学する際に有利になります.

⑤の方は,情報系の大学院に進むことがほぼ必須です.海外の大学(特にアメリカやイギリスなど)では,学部課程でコンピュータサイエンス(日本でいうところの情報工学,情報科学などを指す)を専攻していることが前提になります.
そのため,海外の大学院でコンピュータサイエンスの修士号や博士号を目指す場合には,日本での情報系専門科目の履修履歴が必要になるためです.

⑥の方は,少し特殊な例ですが,情報系の大学院ではフリーランスエンジニアに役立つようなプログラミングスキルばかりを学ぶ機会は少ないかもしれません.基本的に大学院というのは,(名目上)研究する場ですので,実務に役立つような技術を得ることには不向きです.

しかし,フリーランスエンジニアをやる場合であっても,情報系の修士号というのは肩書的に意味があります.

顧客に対する信頼性を高めることができます.


また,情報系の大学院でコンピュータの基礎を学んでおくことは,長い目でみると結構メリットがあります.


その他,大学院では(特に博士課程では)いろいろなバックグラウンドを持つ人が集まりますので,人脈なども広がる可能性があります.

目次

社会人はどのような情報系の大学院を目指せばよいのか?【重要】

情報系の大学院に進学するうえで社会人の方にもっとも障壁になるのは,授業だと思います.


ほとんどの大学院では昼間に授業が設定されており,かつ卒業要件として必須扱いさています.
企業に勤務されている方などは,授業に参加することができないため,下記のような対策が必要となります.

  1. 通信教育系の大学院を目指す(例:放送大学など)
  2. 夜間に開講されている大学院を目指す
  3. 会社をやめて大学院に通うことにする

上記①と②は,通信課程や夜間に授業を設定している大学も一部ありますので,そちらに進学するという対策です.
通信課程などでは,授業料も安いですから,経済的なメリットも大きいですね.

③は,かなり思い切った手なのであまりおすすめしません.やはり会社に勤めている方は両立される方が良いです.
ただし,フリーランスエンジニアの方は時間管理されていないと思いますので,プライオリティにもよりますが,悪くない
選択肢だと思います.

このように,社会人の方でも情報系の大学院に進学することは十分可能ですので,検討する価値はあります.

今日はこれでおしまいです.
大学院受験の情報について書いてほしいという方はコメントください.

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この記事を書いた人

某メーカーで数年間エンジニアとして勤務していました.研究,開発,品質管理とたらい回しの刑を満了し,現在はパッケージソフトウェア開発者として個人で活動しています.

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