ITエンジニアに向いていないことが分かった【悲報】

私がITエンジニアに向いていないと思った理由をいくつかお話しします。

ITエンジニアといっても職種が多く存在しますが、私は某電機メーカーのソフトウェア開発や検証に関するエンジニアでした。

大学院で情報工学を学び、当時の電機メーカーに入社したのです。

自宅から職場までは約2時間の電車通勤でしたので、

毎朝6時半に起床し、22時前後に帰宅していました。

日々、この繰り返しです。

ここで、当然の疑問が出ていきます。

①この1日15時間程度会社に搾取されている時間は、楽しいのか?
②この1日15時間程度会社に搾取されている時間は、意味があるのか?
③この1日15時間程度会社に搾取されている時間は、将来に役立つのか?

これらの疑問はどれも人生にかかわる根本的なものです。

それでは、順に説明していきます。

目次

自分への問いかけその①

この1日15時間程度会社に搾取されている時間は、楽しいのか?

即答で、「苦痛そのものでした」と答えます。

私が働いていた部署は非常に特殊で、若手は私ともう一人の先輩だけで、

あとは係長クラスの40歳以上の人が10人以上といういびつな体制でした。

また、製造業というのはかなり特殊な環境でして、主に形のある製品を作る事業なので

電気や機械に関するエンジニアの地位が高いです。

ソフトウェアエンジニアは、エンジニアと思われていませんでした。

というわけで、社内では職種も地位も最下位なのでした。

当時は、組み込みソフトと呼ばれる機器を制御するためのソフトを開発していました。

これは、機器ごとに制御方法が全く異なるので、機器の仕様書を読む必要がある。

海外製の製品などは英語の仕様書しかない場合もあり、相当苦労した。

といっても、このような開発作業はほんの一部にすぎませんでした。

製造ラインを持っているメーカーなので、ライン作業などもやらされました。

結構肉体労働なので、腰や足が痛くなることも少なくありませんでした。

ソフト開発は、当然締め切りもあり、忙しいときは土日出勤や夏休みを返上して勤務したりもした。

そんな忙しい夏に、母親が脳梗塞で倒れそのまま死亡した。

そんな状況にもかかわらず、あるとき上司から社内電話がかかってきました。

上司:「きみは今月80時間残業したと勤務簿につけているが、45時間以内に変更してくれ!」

私:「わかりましたっ・・」

司:「それから、明日の昼までにRS232Cで10台の危機にコマンド送信する機械を用意しといて」

私:「なにそれ・・そんな機器聞いたことない・・っていうか、まず死んでください!」

と言いたかったのですが、言えませんでした。。

いや、苦痛しかないっす。こんな仕事につくために大学に入ったのだろうか?

私が企業に勤めた数年間は、このように、悶々とした思いを抱きつつ過ぎていった。

いや、すべての仕事が楽しいわけではないからそんな贅沢は言ってはいけない。

のかもしれない。

自分への問いかけその②

この1日15時間程度会社に搾取されている時間は、意味があるのか?

作っている製品は意味があるのか?社会の役に立っているのか?

そう考えると、購入した人の役には確かにたっているといえる。

しかし、本当にその製品でなくてはいけないのだろうか?

ここで冷静に考えてみたいと思います。

一番高性能なテレビってどのメーカーがつくっていますか?炊飯器はどうですか?

車はどうですか?

様々、一応各メーカーで個性はあると思いますが、結果として

最も販売金額が高いものです。

実は、メーカーの間で技術力の違いなんてほとんどないのです。ほとんどが部品の性能で決まるからです。

いや、そもそも電機メーカーなんてたくさんあるのだから、ひとつくらいつぶれても良いと思う。

だとしたら、意味はないな。

という結論です。

自分への問いかけその③

この1日15時間程度会社に搾取されている時間は、将来に役立つのか?

確かに、エンジニアだから普通の人より少しだけ技術は身につくかもしれない。

けど、もしこの会社を解雇されたら、今まで身に着けた技術は別の会社に評価してもらえるだろうか?

65歳でこの退職した後はどうなるのだろう?

結論として、「○○という会社に勤めていました」と人に言えるという程度だなとおもった。

そして、身に着けた技術などはマニアックすぎて一般的には役に立たない。

だれがエンコーダーの制御方法に興味があるのか。

C言語なんてだれも使ってないじゃないか!

そんなことより、将棋や囲碁を覚えて老人会に溶け込む努力をすべきだ。

将来には全然役立たないじゃないか。

ということで、以上の3個の問いかけの結果は、

①今やっている仕事は楽しくない。
②今やっている仕事は意味名がない。
③今やっている仕事は将来に役立たない。

という散々なものです。どれかひとつでも満たしてほしいところだ。

後日談ですが、私が所属していた部署は2011年で閉鎖しました。

ちょうどリーマンショックで業界全体が弱っていたため、必然の閉鎖だったと思います。

その部署は約15人程度だったのですが、高年齢の人たちの末路は悲惨でした。

・和歌山に飛ばされた人
・品質保証に飛ばされた人
・別部署に飛ばされた人

みんな散々な扱いを受けました。

家族を持っている人には結構つらいものです。

しかし、このような扱いにもかかわらず当時会社を辞める人はゼロでした。

「部署がつぶれたのに会社に置いてもらえるだけありがたい」とか言っていた人もいました。

それもそのはず。45歳を超えてひつの会社でしか通用しないスキルしかなかったからです。

そうです。「社内政治力」というスキルです。これは部署が解体してしまっては通用しません。

じゃあお前はそのとき社外に通用するスキルがあったのか?

いや、ないですよ。全くありません。

だから、そのスキルを身に着けるために会社を辞めることにしました。

しかし、その後は一応努力しました。現状を打破するには努力しかありません。

大学教員に転職後の今はどうなのか?

現在は、大学教員です。任期付きです。

もともと研究者に転職するつもりでしたが、教員になろうとは考えていませんでした。

大学教員は全然安定していません。給料もそれほど良いわけではありません(悪くもない)。

でも、腐っても大学教員です。

みなさんは気を使って「先生」と呼んでくれます。

でも全然思い上がっていません。昔、家庭教師をしていたときも「先生」と呼ばれていました。

裁量労働制なので、一日1時間勤務すれば良いです。

でも全然油断していません。

新コロナテレワークで働かないオジサン呼ばわりされることもありません。

それに、先ほど安定していないと言いましたが、昨今ではコロナウイルスなどで企業も苦しくなって

きており、日本の景気もかなり不透明な状況になってきました。

日本の企業でも、既に外資系企業では当たり前とされているリストラも実施されてきます。

あなたは今の仕事に満足しているのか?

さて、これまで話してきたこととよく似たことをあなたも経験されているかもしれません。

今の会社に、そして仕事に満足していますか?

仮に満足していないとすれば、あなたはなぜ今の会社にいるのでしょうか?

それは、あなたがその道を選んだからその会社にいるのです。

ですが、本業を根本的に変えないと人生は変わりません。

勇気を出して一方を踏み出しましょう!

今回は大学教員という職業を紹介しますが、他の職業への転職にも応用できると思います。

1つだけ後悔したこと

会社員時代を振り返って、ひとつだけ後悔していることがあります。

通勤時間を無駄にしたことです。

もっと英語の勉強をしておけばよかったと思います。

実は、当時はごりごりの社畜で、通勤時間にプログラミングなどの勉強をしまくっていたのです。

しかし、これはかなり無駄な時間でした。

必要とされる技術は分野によっても異なるし、また日々進化してあっというまに陳腐化してしまうからです。

英語力というのは、プログラミング能力とは異なりかなり汎用性が高いです。

ITエンジニアでもそうですが、その他の業界に転身するにしても、英語はかなり強力な武器になります。

それに、おじさんになると技術的スキルはあまり評価されません

私は会社を辞めた後に大学院に入学しなおしたのですが、大学院の入学試験に英語がありました。

また、入学後にも投稿論文や博士論文を英語で書かなければならないため、英語を学びました。

そして今も、今でさえ、研究者を相手にコンサルタントする際に必要なので勉強しています。

みなさんもTOEIC対策から徐々に英語の勉強をはじめていくことをおすすめします。

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この記事を書いた人

某メーカーで数年間エンジニアとして勤務していました.研究,開発,品質管理とたらい回しの刑を満了し,現在はパッケージソフトウェア開発者として個人で活動しています.

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