区分マンション投資がうまくいかない4つの理由

区分マンションやアパート投資が儲からない理由がわかりました。

なぜこんなに利回りが低いのかなと思っていたのですが、戸建て投資について色々と調べていると、その理由が分かってきました。

結論から言うと、マンションの区分所有の賃貸業は「多くの人に利益を抜かれた後のスカスカの状態」です。

この理由について説明していきます。

目次

利益を抜きまくる人たち

アパートやマンション投資で最も利益を抜ける人が、土地を買ってマンションを建てた人です。

この胴元が一番儲かります。ちなみに胴元はほとんど不動産業者です。

胴元は購入した土地と建物の建築費の原価をかなり上回る利益をのせて誰かに売ります。

1.ここで利益をごっそりと大量に抜きます

そして、このマンションをまるごと買う人も結構お金持ちでしょうね。

この時点で、建物の仕様と立地が自動的に決まります

そのため、各区分について賃貸で貸せる価格というのが相場で決まってしまいます。

次の段階では、このマンションを区分に分けて誰かに売ることになります。

2. この段階で、マンション一棟を購入した人が利益を抜きます

区分で購入する人たちに、利益を載せて売りつけるのです。

都心の新築であれば、医師や弁護士などの高給雇われ人が買うかもしれません。

都心の築古や地方の新築の場合、一般のサラリーマンでも購入できる可能性があります。

しかし最終的に区分を購入する人たちは利益を抜かれた後にかなり割高に購入することになります。

そして、物件を取得した後も利益を抜く人たちに囲まれ続けます。

説明を続けます。

共益費・修繕積立金で利益を抜く

マンションというものは、メンテナンスが必要です。

しかも、なかなか素人の個人で管理するのが難しいため、管理会社に管理を任せることになります。

それ以前に、そもそも区分で購入した人は、管理会社に任せるしか選択肢がないかもしれません。

多くの場合、管理会社はリフォーム会社(業者)と手を組んでいます。

3. つまり、小さな電気工事や退去リフォームに関してもすべてマージンが抜かれていることがほとんどです。

そして、マンションの場合は管理組合から委託された業者が存在する場合があります。

この場合、この管理組合から委託された業者も、リフォーム会社と手を組んでいる可能性があります。

つまり、外壁塗装等の大規模修繕などの修繕作業では、施工する業者からバックマージンをもらっていることがほとんどです。結果的に、直接業者に仕事を依頼する場合に比べて割高になります。

このようにして、管理会社にも利益を抜かれる仕組みになっています。

4.この結果は、修繕積立費の値上がりという形で大家さんを搾取することになります。

自主管理するといっても、マンションは共用部分があるのである程度は業者に任せないと厳しいでしょう。

マージンがそれほど取られていない場合でも建物の経年劣化によって、将来的には修繕積立費が上がるリスクはあります。

このように、少なくとも4者に利益を抜かれた状態の建物を購入しているのです。

不動産投資家もゼネコンのような構造になっており、一番最下層にいるのが区分所有のマンションやアパートを購入する人たちです。

そうは言っても、区分で購入した人達はこの状況を自力で改善することは難しいですので、基本的にはそのまま放置しておくという対策しかとることができません。

このように、自分で利益をコントロールすることができない状況に置かれることになります。

唯一、最終手段は売り払うという能動手段が残っています。

しかし、残念なことに修繕積立費というのは、マンションの管理組合に積立られて蓄積されています。

売却時にこれまで積み立てた費用を返却してもらうことはできません。

つまり、修繕積立費というのは払い損なのです。

仮に築年数が数十年となり建て替えが必要になった時、純資産として管理組合に修繕費が潤沢に存在すれば、建て替え費用に割り当てられることもあります。

賃貸が付いたまま売り出せば、購入する投資家もいるでしょう。

もう勘の鋭い方は気づいているでしょうけど、これが楽待や健美家で売られている賃貸付きの区分マンションなのです。

そのような売り出し物件には大家さんの利益がのっていますから、この物件を購入する人が最も利益を抜かれた状態で物件を取得することになります。

区分所有のメリットは?

このように、区分所有は金持ちに搾取されている構造になっていますが、区分所有のすべてが悪いとはいえません。

基本的には、賃貸用区分マンション購入というのは、パッケージ商品に近いと思います。

色々な人たちに利益を抜かれた後の商品であるがゆえに、あまり何も考えなくて良いというメリットはあります。

つまり、会社員や医師等で普段は本業があり忙しい人にはひとつの選択肢になるでしょう。

ただ、面倒が少ない分儲けも少ないですが・・・

その他の利点としては、都心の単身向けアパートであれば空室リスクに関しては楽観視することができます。

今後も都心の人口は増え続け、若者は都心に集まることから継続して入居し続けるでしょうから、大きな損をする可能性は低いです。

特に医師や弁護士のようにたくさんお金を持っている人で忙しい人たちには悪くない話なのかもしれません。

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この記事を書いた人

某メーカーで数年間エンジニアとして勤務していました.研究,開発,品質管理とたらい回しの刑を満了し,現在はパッケージソフトウェア開発者として個人で活動しています.

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