今回は、堺市南区竹城台の賃貸需要について分析しています。
竹城台は、1960年代から開発に着手した泉北ニュータウンに属しています。
堺市竹城台の立地
竹城台は、1丁から4丁まで区画され泉北高速鉄道の中心駅である泉ヶ丘駅の北東近隣に広がっています。
泉ヶ丘駅は、堺市の中心である中百舌鳥、堺東にアクセスが良く、難波駅にも乗り換えなしの準急がでています。
泉北ニュータウン地区のエース駅です。(それに次ぐのは、おそらく光明池駅でしょうか)
その泉ヶ丘駅に徒歩10分程度であり、泉北ニュータウンの中では、茶山台地区と並んで竹城台地区は最強立地です。
泉北ニュータウン全般に当てはまることですが、町全体に緑道が整備されており、車の交通を気にすることなく安全に移動することができます。
堺市竹城台の概要
竹城台は、泉北ニュータウンの開発から比較的はやく入居が始まりました。
そのような背景から、比較的古い文化住宅が存在しています。
例えば、泉ヶ丘駅前にある高層団地が代表的です。
1960年代に建築されたとみられ、かなり老朽化しています。
老朽化の原因は、築年数が古いということもあげられますが、メンテナンスが不十分だという理由もあります。
高層住宅で店舗も入っていることから、外壁塗装などが十分になされていない可能性が高いです。
一般にRC構造のマンションは法定耐用年数が47年ど言われていますが、メンテナンスをすればそれ以上に長持ちします。
しかし、旧耐震基準だということもあり、地震等が起きた際に責任を追及されると自治体としては怖いと思います。
しかし、耐震補強を実施すると膨大な費用が必要になります。
そのためか、現在では解体されることが決まっているようです。
しかし、現在でも1階から2階部分は店舗が入居しており、営業を続けています。
上層部分にもかつては人が住んでいましたが、現在は新しく建築されたUR賃貸住宅に全員が移住しています。
学区について
竹城台の学区についてですが、小学校は「竹城台小学校」が校区になります。
中学校に関しては、お隣の「宮山台中学校」が校区です。
堺市竹城台の賃貸需要の展望
さて、今後堺市竹城台の賃貸需要はどうなっていくでしょうか?
結論からもうしあげると、「かなり増大していくだろう」と予測します。
その理由について説明します。
理由その1: 近大病院の移転
現時点で、近畿大学附属病院は大阪狭山市にありますが、これが2024年度に泉ヶ丘駅付近に移転する予定です。
近大病院は全国有数の病院ですが、それだけでなく近畿大学医学部、看護学部も移転してきます。
そのため、これら施設の移転後に泉ヶ丘駅は、全国有数の基幹病院、私立大学を備えた駅になります。
その結果、今後は老人だけでなく学生世代も集まるでしょう。
理由その2: URの新築賃貸物件
泉ヶ丘駅付近には、UR都市開発機構が管理している賃貸物件が多くあります。
先ほども少し述べたとおり、URの賃貸物件の新築マンションが竹城台1丁にすでに4棟建築完了しています。
一方で、1970年代初頭に建設された大阪府営住宅もまだまだ多くあり、居住者も多くいます。
URが管理する団地もそうですが、府営住宅はメンテナンスをあまりしない傾向にあります。
分譲マンションとは異なり、管理組合に潤沢な資産が残されていない場合が多いからです。
結局、長い間メンテナンスしていない団地はいたみが激しいため、取り壊される傾向にあります。
つまり、いずれ府営住宅も、今後20年以内には確実に解体されるでしょう。
府営住宅が解体された跡地には、何が建設されると思いますか?
私の予想では、サービス付き高齢者向け住宅とUR賃貸住宅が建設されると予想しています。
近大病院が建設されるとなると、お金持ちのお年寄りが移り住んでくるでしょう。
その結果、ある程度単価の高いサ高住の建設を狙っている業者が存在するはずです。
今後の展望
今回紹介した竹城台地区は、町全体が発展する傾向にあることから今後も賃貸需要は伸びるであろうと考えています。
しかし、泉北ニュータウン全体では2000年前後から人口減少に転じており、今後も微減が続くでしょう。
一方で、若い世代を誘致することで逆転の可能性もあります。
大阪市は依然として人口減少が起きにくいため、その第一候補として堺市は人気があります。
老若共通して日本人は新築教が多くいますから、団地群を建て替えることで若い世代を呼び寄せることが可能だと思います。
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