宅地建物取引士に独学で確実に合格できる参考書教えます!

こんにちは。このたび、令和6年度の宅地建物取引士の試験に合格しました。

独学で挑んだ約4か月でしたが、その勉強課程で宅建士に合格できる参考書と出会えました。

今回は多くの方に参考にしていただけるのではないかと思います。

目次

宅地建物取引士は難しい!

私が令和6年度に宅建士の試験を受けた感想ですが、問題自体が非常に難しく感じました。

そして、宅建士試験が難しい最大の理由は、「二択までは絞れるが・・」そこからが難しい。

つまり、二択までは絞れるが、その後は運に頼らざるを得ないという問題が必ず出題されます。

つまり、どの参考書にも掲載されていないということです。

例えば、令和6年度の例でいうと、建物の分野で筋交いと別の言い方では「ブレース」ということを知らなければ解けない問題が出題されていました。すごく意地悪な難問です。このような難問は、運が良いと正解できますが、運が悪いと間違います。

実力がある人は特にそうですが、そのような問題がその年度でいくつ出題されるかで、合否を分けることになります。

実は、昔の(特に20年以上前の)試験は過去問題を繰り返すことで合格点を取れたようですが、その状況は近年では一変しています。

過去問のみだと、50点満点中、30点前後しか取れないと思います。年度にもよりますが、最低でも35点は得点しないと合格することが難しいです。

宅建士は簡単に取れる?

世の中、少し学歴が高いだけで「宅建試験は簡単だ!」と人を馬鹿にしてしまう人もいます。

何も調べず、そして想像力を働かせることもせず、適当なことを言う人たち。

そして、そういう人は続けます、「宅建試験の受験者レベルは低い!」と。

しかし、それは本当でしょうか?

そこで、宅建試験の合格基準点に着目していみます。例えば、令和6年度宅建試験の合格基準点は37点でした。

7割以上得点する必要がありますから、国家試験の中でもかなり高い得点率です。

仮に、レベルの低いほとんど勉強していない層がほどんどであれば、合格基準点は、20点前後になると思いませんか?

なぜなら、ほとんど勉強してない人が受験するわけですから、得点も必然的に低くなるはずです。

残念ながら、レベルの低い人たちが受験しているわけではないのです。

実は、レベルの低い受験者は、「申し込みだけして受験しない人たち」であり、受験者に含まれません。

受験者のレベルが年々上がっている

宅建士の受験者のレベルは年々上昇しています。特に、高得点を取れる層が増えている印象です。

宅建試験は完全な競争試験ですから、自分の得点より1点でも多く得点できる人が増えれば増えるほど、合格することが難しくなるのです。

主に、不動産業、金融業、建設業、そして学生の受験者で高得点層が多いと考えています。

社会人になると勉強時間が少なくなります。しかし、業務で必要となり宅建試験に挑む方は心意気が違います。

学生の方は想像つきにくいと思いますが、会社からの圧はすごいです。

そのため、不動産、金融、建設等の社会人受験者で高得点を取れる人が必然的に多くなります。

特に、不動産業に従事している人は、規定を満たせば「5点の下駄」が加算されるため、高得点がさらに取りやすくなります。

一方で、学生層も一流大学の学生がこぞって受けるため、高得点を取れる層が多くなります。

このような人たちに混じって、上位15パーセント前後の範囲に入る点数を取る必要があります。

宅建士に合格するための勉強方法

さて、早速、独学で合格するための勉強方法について説明していきます。

そして、勉強期間としては約400時間~500時間を想定しています。

これらの参考書を完璧にした後で、試験テクニックを駆使することで、宅建試験では40点を獲得することができます。

1. 開始時期と時間配分について

宅建士の試験は、あまり早くから勉強をはじめると息切れしてしまいます。

そのため、5月から6月から勉強を開始することをおすすめします。

そして、約500時間を勉強時間に割り当ててください。

2. 使用する参考書と勉強方法について

私の提唱する勉強方法では、参考書を3冊使います。

手順1. 試験範囲全体を確認する(さらっと流す)

はじめに、宅建試験とはどういうものなのか、薄い参考書を使ってさらっと確認します。

本格的にテキストを勉強する前に全体を俯瞰することで、効率的に学習を進めることができます。

あくまで分野と内容を把握するだけですので、この段階で完全に暗記する必要はありません。

参考書は薄いものであれば、どれでも良いのですが、私は下記の参考書を使いました。

不動産業の方や、不動産投資家再受験の方等のように、ある程度不動産に知識がある方、

そして、勉強の開始時期が遅い方もこのステップを飛ばしてしまって結構です。

全く不動産に関して知識のない方は、このステップを経ることをおすすめします。

手順2.基本テキストを勉強する

宅建試験の参考書はいろいろありますが、私は下記の参考書をお勧めします。

ここでは説明のため、この参考書を基本テキストと呼びます。

基本テキストは用語説明も豊富で、初心者でも取り組みやすいように工夫されています。

また、宅建試験の全範囲について必要十分な記述があります。

ただし、注意点として網羅率96パーセント前後と宣伝されていますが、かなりこじつければそうかもしれませんが、実際にはすべて暗記するだけで96パーセントは叩き出せません。

蛇足ですが、超有名な参考書み〇なほしかったシリーズは情報不足です。何度繰りかえしても、合格点には届かないでしょう。独学において参考書選びは非常に大事です。

勉強のやり方としては、この基本テキストを順番に覚えてください。

各節で練習問題が掲載されていますが、これもきっちりこなして、

間違えた問題と、自信のない問題には×マークを付けてください。

そして、練習問題を、すべての×マークが〇になるまで繰り替えしてください。

なお、基本テキストを繰り返す回数は、人によります。私は3回程度本文を繰り返しました。

手順3. 過去問題集に取り組む

手順2で使用している基本テキストを半分程度やり終えた段階で、同時並行して過去問大集に取り組みます。

過去問は、上記の基本テキストと姉妹書籍の参考書を使ってください。

分野別に過去問が整理されているため取り組みやすく、基本テキストと同時並行することで記憶が強化されます。

これも基本テキストと同じく、間違えた問題に×をつけて、それらが解けるようになるまで繰り替えしてください。

2週目からは×がついている問題だけ取り組めば良いですから、周回スピードはどんどん速くなります。

手順4. 基本テキストを再度読み込む

これまで述べた手順をこなした後に、再度基本テキストを読み込んで、知識の漏れを防いでください。

この段階では、スラスラと読み進めることができるはずです。

以上で、確実に合格ラインの点数を取ることができます。

ただ、試験当日にミスが多い場合や極端に運が悪い場合、合格点に届かないことがあります。

そこで、まずは私の受験結果を踏まえた分析をお伝えします。

その上で、これらの手順に加えてやってほしいことがいくつかあります。

私の受験結果

上記の、勉強方法で、私は令和6年度宅建士試験で37点を取ることができました。

合格基準点は37点ですので、まさにギリギリ合格です。

試験問題を見返してみると、各分野の得点率は下記の通りでした。

合わせて、今回紹介した参考書を完璧にしていれば取得できたであろう点数を右横に併記します。

当然ですが、私は参考書を100パーセント習得しているわけではありませんでしたし、当日のケアレスミスもありました。

民法:8/14(9/14)

法令上の制限:8/8(8/8)

税その他:2/3 (3/3)

宅建業法:15/20(18/20)

5問免除問題:4/5(3/5)

見ていただいて分かるとおり、参考書を完全にマスターして当日もミスしなければ、41点獲得できます。

この段階で考察すると、宅建士試験において下記のパラーメータを考慮する必要があります。

  1. 参考書、問題集の習得率
  2. 試験当日のミス発生
  3. 試験当日に偶然(運よく)正解できる問題

この中で、私についていえば、2番の試験当日のミスは1問ありました。そして、偶然解けた問題の方がはるかに多く、5問程度はあったと思います。

ほとんどの方が、試験当日のミスよりも、運よく解けた問題数が上回ると予想されます。

理由のひとつに、偶然とはいえ二択までは絞れている問題が多いはずだからです。

私の場合、当日迷った問題が4問あり、そのうち3問は正解していました。

宅建試験結果を踏まえた分析と追加対策

1. 民法分野を強化する

再度受験結果を見ていただければわかりますが、「民法(権利関係)」の分野がポイントになります。

基本テキストと問題集をやりこんだとしても、9点前後しか獲得できません。

というのも、民法の分野は範囲が広いため、毎年過去問とは異なる問題が出題されるからです。

宅建試験で超高得点を獲得している人は、民法分野で運の神様が舞い降りているのです。

過去物を重点的にこなして、運を考慮することなく最低でも10点は獲得しなければ、安定して合格を勝ち取ることはできません。

万全を期するには、民法分野を強化する必要があります。

下記の参考書が、情報量が多くおすすめです。

と思いましたが・・・まだ2025年度版が出ていないようです。出版され次第、リンクを貼らせていただきます。

2. 統計問題の対策

基本テキストと問題集では対策しきれない問題として、5問免除問題の中で出題される、「統計問題」があります。

統計問題とは、現状全国の空き家の数であるとか、都市圏の地価の過去3年間での状況等です。

これらは予備校に通っていれば、対策してくれるのですが、独学の場合は別途対策が必要です。

私がおすすめするのは、宅建ドットコムさんで統計情報をうまくまとめられているので、それを勉強すれば対応可能だと思います。

https://takken-siken.com/toukei_taisaku.html

さらに、都会の試験場では、試験当日に日建学院さんがチラシを配っており、その中に統計情報の予想問題が掲載されています。これを必ず受け取って、試験会場で復習しておきましょう。今年はこの統計問題がズバリ的中しており、ステマなしにすごい予備校だなと思いました。

試験当日のテクニック

宅建試験を実際に受けた身として、皆さんにお伝えしたいテクニックがあります。

1. すべての選択肢を読まない!

宅建試験の試験時間は2時間ですが、実は時間がギリギリ、人によっては足りません。

私は試験途中に、このままでは時間が足りなくなると気づいたので、やり方を変えました。

はじめは選択肢をすべて読んでから回答していたのですが、途中から、

回答が出せれば、残りの選択肢は読まずに回答し、次の問題に移る」という作戦に変えました。

文章を読むのが遅いという方には特におすすめします。

自信のない問題には、はてなマークをつけておいて、時間が余ればその問題を見直しましょう

2. 試験問題は最初から順番に解いてOK!

宅建試験の合格基準が8割弱のため、捨てる問題や、ヤマをはる問題などはありません。

すべて問題に完璧に取り組んで、ちょうど合格基準点付近に落ち着きます。

よく「点が取りやすい宅建業法からはじめなさい」と言われますが、そのやり方はおすすめしません。

マークミス発生率が高まりますし、どこから解いても回答時間は同じです。

最初から順番に解きましょう!

まとめ

今回は宅建試験の対策について書いてみました。

この記事をご覧いただいている方の中には、1点差で惜しくも不合格となった方もおられるでしょう。

宅建試験を来年度も受けなければならない絶望感は、共感できます。

私も合格最低点だったので、不合格になっても全然おかしくなかったです。

合格点付近の方であれば必ず合格できますので、頑張ってください。

この勉強方法を参考にして皆さんが合格できることを祈っています!

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この記事を書いた人

堺市を中心として、不動産賃貸業をやっています。主に、戸建てのファミリー向け物件を扱っています。

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