今回は,奈良先端大のバイオサイエンス領域の入試対策について解説します.
私も過去に,ここを受験したことがあります.
その頃は楽勝だったのですが,最近少し難しくなっているかもです.
正式名称は,奈良先端科学技術大学院大学という名称で,通称NAISTと呼ばれています.
奈良先端大は,学部がなく,生物を学んでいない人にも門戸を開いています.
なので,大学院で生物系に専攻を変えたい人などにはおすすめです.
バイオサイエンス領域では,主に下記の3つの試験が課されます.
- 面接(口頭試問)
- 小論文(研究計画書)
- 生命科学に関する基礎知識
- 英語(TOEIC)
面接ですが,これが最も大事です.
これは,研究計画書とセットで考えてください.
まず,必ず入試前にやっておかないといけないのが「研究室訪問」です.
この研究室訪問で教授に相談し,やりたい研究のテーマや方向性,そして受け入れてもらえるかなどの情報を得てください.
できれば2個以上の研究室を訪問したほうが良いです.
それをふまえて研究計画書を書いてください.
基本的に面接試験とかこの手のたぐいは,「優秀かどうか」よりも
「気に入られるかどうか」で決まります.
だって「優秀かどうか」なんて判断できませんからね.
奈良先端大の生命科学対策
対策は,学部時代に生物を学んだ人とそうでない人によって変わってきます.
奈良先端大では,「Essential細胞生物学」というアメリカの教科書から出題されます.
ただし,高校生物も知らない人がいきなりこの教科書を読むのはむりです.
なので,高校も含めて生物を理由しなかった人は,まず高校生物から学ぶ必要があります.
おすすめの参考書としては,大森先生の本が詳しいのでおすすめです.
まずは,この本を通読してください.
生物学の全体的な概要をつかむことができます.
やり方としては,それほど気合をいれなくてもよいのですが,
「遺伝」だけ少し力を入れて読んでください.
さて,高校レベルの生物が終わったら,次はEssential細胞生物学に取り組みます.
やり方は,
①全体を通読し,暗記する
②章末の問題をやる
という手順でOKです.この手順を繰り返してください.
穴埋め問題などが出題されるので,章末問題まできっちとこなして
記憶を定着させておく必要があります.
頻出分野としては,下記になります.
- アミノ酸
- セントラルドグマ全般
- 代謝(解糖系,クエン酸回路,電子伝達系)
- シグナル伝達(GPCR, RAS, cAMPなど)
- 遺伝(特に,ハーディ・ワインベルクの法則)
- がん(p53からの流れ)
まずアミノ酸は,全部化学式で略称も含めて書けるようにしておいてください.
塩基性や酸性アミノ酸なども注意して特徴を覚えてください.
セントラルドグマは,核からはじまるDNAの転写から細胞質でのタンパク質生成までを主要な酵素や反応をすべて覚えてください.
シグナル伝達は,特にセリン・トレオニン系キナーゼと,受容体型チロシンキナーゼの区別を明確にしてください.
遺伝は,X染色体劣性遺伝(血友病,デュシェンヌ型進行性筋ジストロフィー症)などが注意です.
集団遺伝においてハーディ・ワインベルクの法則は重要視されているので注意しておいてください.
このあたりが計算問題とからめて出題されるかもしれません.
がんに関しても,がん抑制遺伝子(Rbやp53)からの流れを理解してください.
さらに,がん細胞の特徴として細胞骨格(カドヘリンなど)などを関連して確実に説明できるようにしておいてください.
奈良先端大のTOEC対策
奈良先端大のTOEIC試験ですが,TOEIC600点あればまず最低限のラインはクリアできます。
ただし、最近では基準が上がってきていますのでTOEIC650以上あった方が安心です。
最近では、入学者でTOEIC650点に満たない人は、卒業までずっとフォローされることになっています。
このため、入学時にきっちりTOEIC650点を超えておくと入学後が楽になります。
私はこれまで英語を学んできて分かったのは、TOEIC対策としては、TOEIC公式問題集が最も効果があるということです。他の参考書に取り組むことは、遠回りになります。
基本的に、最近のTOEIC公式問題集を購入して、それを覚えるまで繰り返すのがコツです。
現在入手可能な最新版の公式問題集はVol.9です。
また、まだ時間がある人はTOEIC対策としてお勧めのスクールをまとめてありますので参考にしてください.
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