今回は、主題の本のレビューをしていきたいと思います。
「実家の空き家超有効活用術」という本です。
この本は実際に空き家を抱えることになった著者の経験をもとにして書かれています。
今回紹介する本の著者は、不動産コンサルタントの三木さんです。
私も親の相続で空き家を手に入れたこともあり、賛同できる部分が多くありました。
この本はいろいろ有用なことが書かれていますが、一番賛同できたのは
「空き家活用を横断的に解決できる専門家はいない」という著者の意見でした。
確かに、空き家を活用するためには様々な知識が必要であることを実感しています。
それでは、書籍の中でかなり有用だと思われた、不動産の売買需要の調べ方について取り上げます。
不動産の売買需要の調べ方
不動産の売買需要の調べ方がこの本に載っています。
手順を下記に示します。
① 国土交通省の不動産取引価格情報検索を開く
https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainSer
②「時期を選ぶ」で、取引期間過去2年間を選択
③「種類を選ぶ」で宅地を選択
④「地域を選ぶ」で市町村を選ぶ
今回いくつかの都市を試してみましたが、結果は下記のようになりました。
大都会代表として東京都の世田谷区、都会代表が大阪府の大阪市、都会寄り郊外代表が堺市、
田舎寄り郊外が兵庫県の姫路市、田舎代表が愛知県の岩倉市です。
世田谷区:約2000件
大阪市:約5000件
堺市:約2500件
姫路市:約2000件
岩倉市:約200件
著者いわく、この検索結果が3桁に満たない地域だと売買が活発ではないらしいです。
今回の調査ではすべての都市が3桁以上の売買実績でした。
田舎とされる岩倉市も件数こそ少ないですが、人口あたりに占める件数は都会とほとんど変わりません。
つまり売買需要は、概ね人口に比例しているというように思えます。
東京は本当にすごいですね!。世田谷区だけで2000件近く売買実績があります。
しかし、以外にも都市部であろうと田舎であろうと相関はないように思います。
田舎でも都会でも、都市の人口の影響を大きく受ける可能性が高いと思われます。
戸建て需要の考察
戸建ての需要は人口に比例するという仮説を前提にすると、人口が少ない地域は戸建て売買が難しいです。
さらにいうと、今後人口が減少すると思われる地方の田舎は厳しい状況になるでしょう。
ただし、都会に近い郊外はまだまだ売買需要があると考えられます。
その理由のひとつに、戸建てを購入するのは主に子供連れのファミリー層だからです。
ファミリー層は仕事場のある都会で家を購入するのはよほどの富裕層を除いて難しいため、郊外に家を購入することが多くなります。
そのため、大阪でいうと堺市、兵庫県でいうと姫路市の人口もしばらくは維持される可能性が高いのです。
つまりこれらの都会寄りの郊外では一定の戸建て売買の需要が続くでしょう。
番外編
また、書籍の中ではカラーズバリューというリフォーム会社さんも紹介されていました。
ウェブサイトを拝見するとコラム等が活発に更新されておりかなりおもしろい会社のようです。
今回紹介させていただいた本には、これ以外にもたくさんの情報が載っていますので是非購入してみてください。
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