データサイエンティストの需要は続くのか?【オワコンなのか?】

近年,データサイエンスが活況ですね.

私もヘルスケア分野の解析系データサイエンティストのはしくれです.

データサイエンティストのブームが結構続いています.

ですが,ブームが続くとやはり「オワコン」提唱者の方も現れます.

今回はデータサイエンティストの需要がどこまで続くのかについて考えてみたいと思います.

結論からいうと,全般的にデータサイエンティストの需要は今から20年程度は続くとみています.

しかし,スキルの低い,あるいは需要にあわないスキルしかもっていない人はオワコンになってしまう可能性が高いです.

目次

オコワンになってしまうデータサイエンティスト

ですが,オワコンになってしまうデータサイエンティストもいます.

まず,「統計解析の知識しかない」というデータサイエンティストです.

ようするに,「統計解析の技術とExcel操作能力がコアスキル」という方です.

少しパワーアップして「統計解析とRの操作能力」という方も現在は安泰ですが将来的に

競争が激しくなってきた場合は危ないです.

エンジニア出身の場合はこのような状態はありえないのですが,ビジネス系出身の場合は結構ありえます.

そこで,オワコンにならないためにはどのような道があるのかについて語っていきます.

統計解析にプラスして,何か強みをプラスする必要があります.

生物統計家になるという道

統計学が好きな方は,生物統計学を学び,生物統計家になるという道もあります.

生物統計家の需要は高まり続けており,慢性的な人で不足です.

安定性から言えば,個人的にこれがもっともおすすめのデータサイエンティストです.

大学病院や製薬企業では臨床試験を実施しており,これらを解析する人手が足りていません.

また,国家や公共団体からも研究機関に対して統計処理の仕事が流れています.

こちらも結構な規模で,全く仕事に困ることはないのです.

生物統計家になるためには,大学院の修士課程まで出ることをお勧めします.

主に医療系の臨床試験の分野で活躍する生物統計家を育成するコースができています.

関西地方ですと,下記のような大学院があります.

◆京都大学 臨床統計家育成コース
http://www.cbc.med.kyoto-u.ac.jp/

東海地方や,東北地方の方は下記のような大学もあります.

◆名古屋大学大学院医学系研究科生物統計学分野
http://nagoya-biostat.jp/

◆東北大学大学院医学統計学分野
http://www.biostat.med.tohoku.ac.jp/

生物統計家はかなり専門的で,仕事の範囲もかなり限定されています.

あまり新しいことを次々とキャッチアップしていかなければならないといった職業ではないです.

ひたらすら職人のように統計解析やコンサルテーションを実施するといった感じです.

そういった働き方が好きな方や安定を望む方にはかなり向いているといえます.

機械学習エンジニアになるという道

統計解析に加えて,機械学習に関する技術を習得するのは今の時代にあっています.

まずプログラミング技術を持っていない人は,習得する必要があります.

とはいえ,機械学習エンジニアでも今後は少し淘汰されると思います.

単純にライブリラリを使ってモデルを作成できるだけの人はほとんど不要になると思います.

数年後には,プログラミングの知識なしでもかなりの種類のデータを扱えるサービスが登場すると思います.

基本的に新しい論文を読んで,それを実装できるようなレベルのエンジニアが求められます.

そうはいっても,近年ではフレームワークのライブラリがありますので,そこまで難しいことではありません.

機械学習エンジニアも,データセットを作成し,解析するという作業は非常に生物統計家と似て言います.

少し異なるのは,機械学習エンジニアの場合は,試行錯誤を繰り返しながら精度の高いモデルをつくります.

ヘルスケアデータ系のデータサイエンティストという道

ヘルスケアデータ系のデータサイエンティストは,基本的に疫学と呼ばれている学問に近いです.

これに加えて,データベース系の技術を習得すると,ビッグエータを扱うサイエンティストになることができます.

ヘルスケア系は,生物統計学に近い分野です.

基本的に統計解析の技術を利用し,データ解析を行います.

生物統計家との違いは,自ら研究計画を立てデータ解析を実施するという点です.

なので,データベースなどのエンジニア系のスキルが必要になります.

エンジニア系のスキルがない疫学者もたくさんいますが,疫学者の就職は生物統計家ほど恵まれていませんでした.

しかし,近年ではこれに追い風が吹いてきています.

高齢化に伴い,医療費などの削減を標榜した国が,大量のデータ解析を学術機関や民間研究機関に外注しています.

また主導となり,データサイエンティストの育成に乗り出しています.

さらに,最近活況なのはデータベースを用いた研究です.

レセプトデータベースなど国が運用する基盤が整備されつつあり,これらを使ってデータ解析ができる人材の需要が

急速にたかまっています.

データサイエンティストに求められるスキル

これまで述べて来たように,データサイエンティストはオワコンではないのですが,確実に淘汰されていることは間違いありません.

ここでポイントになっていくるのは,エンジニア系のプログラミングに関するスキルです.

今回紹介した生物統計家以外の職種では,必ず必要になってきます.

私はエンジニアですが,プログラミングは独学で習得できなかったです.

実は,もう今は存在しませんが,ベネッセさんのC言語の通信教育で習得しました.

これがなかったらたぶん挫折していたと思います.

なにしろ当時はC言語という難しいプログラミング言語が主流でしたから・・・

最近は優れたプログラミングスクールがたくさんできていますので,そちらを利用するのも効率的かと思います.

下記に無料体験を実施しているプログラミングスクールをまとめていますので,参考にしてください.

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この記事を書いた人

某メーカーで数年間エンジニアとして勤務していました.研究,開発,品質管理とたらい回しの刑を満了し,現在はパッケージソフトウェア開発者として個人で活動しています.

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