データサイエンティストに将来性はあるのか?

データサイエンティストの将来性について考えてみます.

私は以前はメーカーのエンジニアをしていましたが,現在は医療系のビッグデータ解析を専門としています.

実際にデータサイエンティストに転職した経験があります.

今回の記事は,

✔ データサイエンティストに転職したいと考えている社会人の方

✔ データサイエンティストに就職したいと考えている学生の方


データサイエンティストは,現在かなり有望視されています.

結論から言うと,データサイエンティストは極めて将来性がある職業です.

企業のみならず大学や研究機関においても優秀なデータサイエンティストの取り合いです.

大学もどんどんデータサイエンス系の学科を設置しています.

今後もデータサイエンス系の人材の需要はしばらく続くのでしょうか?

データサイエンティストとひとくちにいっても,かなり種類が多いです.

まずは整理してみます.

目次

データサイエンティストの仕事内容

データサイエンティストは,職種による違いもありますが,

勤務する組織によって仕事内容が大きく変わることが多いです.

大きく分けると下記のように分類できます.

  • ①経営支援のためのデータサイエンティスト(データアナリスト)
  • ②コンサルタント企業に勤務するデータサイエンティスト
  • ③SIerに勤務するデータサイエンティスト
  • ④製造業のデータサイエンティスト
  • ⑤自社開発系IT企業のデータサイエンティスト
  • ⑥研究機関(大学など)に勤める研究者(機械学習など)
  • ⑦製薬企業や大学などに勤務する生物統計家
  • ⑧製薬企業や大学などに勤務するビッグデータ解析者

はじめに,ビジネス系のデータサイエンティストについて紹介します.

ビジネス系では,経営支援などを目的としてデータ解析人材を雇用している会社があります.

最近ではWebマーケティング会社や,オンラインゲーム会社などが先端ですね.

これらの企業は今後も伸びていくと思いますので,将来性はかなり高いです.

これらの企業以外でも自社の支援として部署をつくっている企業も多いです.

次に,コンサルタントやSIerに勤務するデータサイエンティストです.

このあたりは,企業を顧客にするという点で共通点が多いです.

なので,景気や業界の動向を受けやすいといえるでしょう.

ただし,製造業を中心として機械学習ブームが活況なので,製造業に対してコンサルタントできる企業は強いです.

一般的に,外資系コンサルはかなり強いと思います.

製造業ですが,これは自動車,家電などが中心になります.

この分野は機械学習という技術に非常に力を入れています.

自動車業界などでは,自動運転で機械学習が利用されていることをみなさん知っているでしょう.

そのため,製造業に勤務する場合には機械学習の技術が主な担当分野になることがほとんどです.

今後,機械学習で敗北した製造業はどんどん消えていくことが必至です.なので,製造業がデータサイエンティストを軽視するとは考えづらいです.将来性は極めて高いと言ってよいです.

次に自社開発系のIT企業で働くデータサイエンティストです.

自社開発系というのは,自社でサービスを開発している企業のことです.

例をあげると,楽天,yahoo, メルカリ,サイバーエージェントなどです.

これらの企業も自社で開発するサービスに機械学習やビッグデータ解析の技術を積極的に応用しています.

もちろん,将来性は間違いないですね.

次に,大学や研究機関で勤務するデータサイエンティストです.この人たちはデータサイエンティストである以前に研究者です.

なので,世間的な需要や景気というのはそこまで影響しません.

基本的に博士号がないとこの分野の研究者にはなれないので,少しハードルが高くなります.

ですが,研究者を辞めて企業に就職したい場合などは,やはり有利でしょう.

分野としては画像処理,自然言語処理などが主になります.

次は,生物統計家です.

生物統計家は聞きなれない職種かもしれません.

治験は知っていると思いますが,いわゆる開発した新薬や治療法を患者さんを募ってその効果を検証する試みです.

この分野で統計解析を担当するのが生物統計家と呼ばれています.

できれば,統計解析に関する専門知識を大学で学ぶ方がなりやすいです.

さらに修士課程まで修了しておくと完璧です.

生物統計家が機械学習やプログラミングなどの技術を求められることは稀です.

なので,かなり後ろ向きな理由ですが新しいことは学びたくないといった方にもおすすめです.

プチ炎上するかもしれませんが,これは事実なのでしかたないです.

プログラミングや機械学習などのように,日々あたらしい言語や最新の技術をキャッチアップしていく必要がないからです.

最後に,ビッグデータ解析系のデータサイエンティストです.

この領域は特に,医療分野で伸びています.

最近では医療データベースやゲノム系のデータベースが構築されつつあり,積極的に二次利用されています.

現在は製薬企業などにもかなり需要が出てきました.

この領域は,ビッグデータを扱うことが多く,統計解析の知識だけではあきらかに実力不足です.

基本的にデータベース技術を活用し,統計解析などの解析作業がやりやすいようにデータ整形などを行うプログラミングスキルが重要です.

ただし,ビッグデータ解析はどちらかというとエンジニア系の業務に近いため,日本ではそれほど学位(博士号など)が求められることはないです.今後需要が増えるので,比較的なりやすいといえるでしょう.

データサイエンティストになるための方法

  • ①経営支援のためのデータサイエンティスト(データアナリスト)
  • ②コンサルタント企業に勤務するデータサイエンティスト
  • ③SIerに勤務するデータサイエンティスト
  • ④製造業のデータサイエンティスト
  • ⑤自社開発系IT企業のデータサイエンティスト
  • ⑥研究機関(大学など)に勤める研究者(機械学習など)
  • ⑦製薬企業や大学などに勤務する生物統計家
  • ⑧製薬企業や大学などに勤務するビッグデータ解析者

今回分類したデータサイエンティストの種類の中で,

⑦の生物統計家以外は,プログラミングスキルがあった方が有利なものもあります.

まず,①,②,③は,プログラミングスキルがあった方が「有利」です.

統計解析のソフトウェアだけ使えるというのでは,一流の域には達しないですし,

コンサルティングを実施するにしても底が浅い内容になってしまいます.

データサイエンティストになりさえすれば良いというだけでなく,高みを目指すことが重要です.

また,④,⑤,⑥,⑧に関しては,プログラミングスキルは「必須」です.

これらの職種はエンジニア系なので,むしろ統計解析のスキル以上に重要です.

一方,どの職種にも最低限の統計解析に関する知識が必要になります.

参考書を紹介しておきます.私も使いましたがかなり良書です.

特に仮説検定に関する疑問が一気にふきとびます

一見簡単に見えますが,奥が深い本で,統計解析の本質を学ぶことができます.

プログラミングも独学でも良いのですが,誰も教えてくれる人がいない方はプログラミングスクールに通うのがおすすめです.

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この記事を書いた人

某メーカーで数年間エンジニアとして勤務していました.研究,開発,品質管理とたらい回しの刑を満了し,現在はパッケージソフトウェア開発者として個人で活動しています.

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