博士課程の就職先候補6選【情報系のリアル】

ファンコミュニケーションズ(東証一部上場)

博士課程に入学すると就職先としてどのような選択肢があるのでしょうか?

私の専門である情報工学系の例をご紹介します.

私は電機メーカーで開発職の経験に加えて,大学の研究職の経験もあります.

ですので,かなり客観的な考え方をお伝えできると思います.

日本の博士号なんて取っても企業では役に立たないのでは?と思われている方も多いと思います.

もちろん人によって考えは様々なのですが,ここでは事実だけを述べていきます.

結論から言うと,情報工学系の博士号取得者の未来は明るいです.

理由は選択肢が増えるからなのですが,ひとつずつ見ていきたいと思います.

社会人から大学院博士課程に進学を考えている方にもかなり参考になると思います.

博士課程を修了した方は,特殊な例を除いては以下の職種に就職することが多いです.

ひとつひとつ見ていきましょう.

職種組織の例(トップ級)難易度
大学教員東大,京大など
公的機関の研究職理化学研究所,産業技術総合研究所やや難
一般企業の研究開発職NTT, IBM, 日立,三菱など普通
Web系エンジニア楽天,メルカリ,Yahooなど普通
コンサルタント マッキンゼー,アクセンチュアなど やや難
SIerのシステムエンジニアNTTデータ,野村総合研究所など普通

就職先候補の中で,最も競争率が高いのが正規の大学教員です.

情報系の場合は,競争が激しい医学や生物の基礎研究を専攻している人と比べると教員ポストに関してはかなり有利です.

具体的な候補は,助教や博士研究員(ポスドク)です.

いきなり助教は難しいかもしれませんが,博士研究員であれば何とか見つかると思います.

次に,公的機関の研究職の場合,ほとんどがポスドクになると思います.

こちらも激戦ですが,大学教員よりは少しだけなりやすいです.

具体的な例を挙げると,情報系でトップクラスの研究機関としては理化学研究所,産業技術総合研究所などがあります.

上に述べた2つの職種は,いわゆるコネも非常に大事です.

出身研究室のボスが力を持っている場合,推薦で簡単に就くことができることがあります.

学者の世界の入り口は,一般企業ほど平等ではありません.

そのため,私のアドバイスとしてはできるだけ有名大学の研究室に進学することをおすすめします.

有名大学には力を持った教授が多いということもありますが,もう一点大切なことがあります.

これは私たち人間の宿命です.子供の頃から偏差値が高い有名大学が良いということを教育によって仕込まれています.

結果,大学院の博士課程においても有名大学の方が世間からの評価が高くなるのです.

一度大学に就職してしまえば,基本的に論文で評価されるのであまり関係しませんが,少なくとも入り口では有名大学の方が有利です.

次に,一般企業について説明します.

一般企業の研究開発職は,主に通信・電機・自動車などの製造業で働く研究開発者を想定しています.

これらの業界の研究所では博士号取得者を積極的に採用しています.

世間で良く目につく意見として,博士号取得者は「頭が固い」,「専門性にこだわりすぎる」,「柔軟性がない」などと

言われることが多いと思います.

確かに企業では一般的にゼネラリストが重宝されます.

これは研究職も例外ではありません.

企業は利益を出すために研究するので,論文よりも特許を優先します.本当に他社に知られたくない情報などは論文にはしません.

ですから,基本的に応用研究が主になり,開発現場で開発のお手伝いをすることもあります.

研究以外の業務にも興味があるという方には良い職場になるかと思います。

研究者として就職した企業で20年後も研究ひとすじで研究している人は稀です.

伝統的な一般企業は,自社でしか通用しないように人材を自社の業務に最適化させていきます.

その最適化は,ジョブローテーションと呼ばれています.

博士号取得者に対してジョブローテーションが適用しにくいというのが,博士号取得者が使いにくいという理由です.

専門性が高すぎるからですね.

ですが,一般企業は大学教員になることと比較すると,入社難易度はそこまで高くありません.

しかし,これは博士課程修了時の年齢が30歳以下の場合に限ります.

特に日本の民間企業は,年齢が高い新卒学生に対しては非常に厳しいです.

次のWeb系エンジニアも同様です.これは比較的新しい呼び名で,SIerのエンジニアと対象的に自社のサービスを開発するエンジニアをこのように呼んでいます.

これらの企業では,研究というよりもエンジニア的なスキルが要求されます.

いわゆる広く浅く技術的なことに好奇心を絶やさない人が向いています.

しかし,一部の研究寄りの人材を欲しがっている企業もあります.

例えば,yahooや楽天などでは研究経験があるエンジニアを募集しています.

このような募集の場合,博士課程で身につけた論文執筆能力や英語力を生かすことができます.

最後のSIerとコンサルタントはまとめて解説したいと思います.

これら二つは非常に似ているのですが,コンサルタントは課題解決に重点を置いています.

クライアントの要望を聞いて,経営やシステムに関する課題を解決する仕事です.

最近では,博士号を取得してからコンサルタントに就職する人はめずらしくはないようです.

一方で,SIerのシステムエンジニアは,システム開発に重点を置いています.

システムエンジニアは,博士卒は少ないと思いますが修士卒はかなり多いです.

ただし,SIerのシステムエンジニアはこれまで紹介した職種と比べると,新卒の段階では博士卒を優遇する文化は少ないです.

参考までに私の所属している研究室(情報工学系)では,博士課程入学者の半分程度の方が博士号を取得しています.

残りの半分の人は,途中で退学,あるいは満期退学しています. 一般企業に就職したいと考えている方(特にコンサルタント希望者)はできる限り英語力を上げておく必要があります

よかったら下記を参考にしてください.

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