電機メーカーの職種はかなり複雑です．
管理人は約7年間にわたり電機メーカーで総合職のエンジニアとして勤務しました．今回の記事は，下記のような方に参考になると思います．
✔ 電機メーカーに就職（転職）したいと思っている方
✔ 電機メーカーの企業研究をしている方
電機メーカーの職種【事務系と技術系の役割】
電機メーカーの定義ですが，例えば，日立製作所，三菱電機，東芝，パナソニック，ソニー，シャープといった家電を扱っているメーカーとします．
大手企業に限りません．
電機メーカーの職種は大きく分けると技術系，事務系，現業系に分けることができます．今回は簡単に各職種の概要だけ説明しますが，内容としては実際に勤務した人でないとここまでわからないと思います．
| 職種 | バックグラウンド |
| 研究 | 理系のみ |
| 設計・開発 | 理系のみ |
| 品質管理 | ほとんど理系 |
| 品質保証 | 理系と文系 |
| 工場支援系システムエンジニア | 理系と文系 |
| 企画 | 理系と文系 |
| 営業 | 理系と文系 |
| 資材 | ほとんど文系 |
| 知的財産 | 理系と文系 |
| システムエンジニア | 理系と文系 |
| 生産ライン管理 | 理系と文系 |
| ライン作業 | 理系と文系 |
まず研究職ですが，これは製品開発に関する研究を行う仕事です．
大手のメーカーではこの職種の方は，研究所で働くことになります．
研究の中でも基礎研究と応用研究があります．
基礎研究は，将来的に製品開発に役立つような技術について研究します．
たとえば，テレビの開発でMPEGの動画アルゴリズムの研究などです．
一方で応用研究は，現在の製品開発に役立つような技術を扱います．
皆さんが研究職といってはじめに想像されるのは基礎研究かと思います．
ですが，基礎研究に携わることができるのはごくわずかな人達だけです．
基礎研究では，博士号が求められることが多くなります．
一方で，応用研究の場合は大学院の修士課程卒の人が中心に配属されます．
次に設計・開発ですが，これらの職種は，製品開発におけて電子回路設計，ソフトウェア開発などに携わります．設計・開発職はかなり多いです．
次に品質管理と品質保証ですが，これらは技術系の職種に入ります．
品質管理というのは製品開発が終わった製品に関して出荷前に不具合がないかどうかなどをチェックする仕事です．
基本的に技術を理解していなければ品質管理はできませんから，理系出身の人が働いています．
一方で，品質保証というのは，すでに市場で販売されている製品に関して不具合があった場合などに対応する仕事になります．つらい仕事です・・・
工場支援系システムエンジニアというのは，工場生産を支援するための情報管理者になります．
次に事務系の職種について説明します．
企画職ですが，こちらは販売方針などを決める職種です．
企業によりますが，これらの職種は本社に勤務していることも多いです．
次に営業職ですが，こちらはもちろん製品をお客さんに売り込む部署なのですが，これも本社に勤務する場合と，支社の工場に勤務する場合があります．
あまり知られていませんが，支社の工場に勤務している営業職は元々は開発職の方が担当している場合もかなり多いです．複雑な製品になると技術を理解していないと売ることができないものもありますから．
次に資材です．これはメーカー特有の職種であり，事務系の中では結構花形です．
電機メーカーは，部品を他社から購入し，それを元に自社製品を作って販売しています．この部品ごとにそれぞれ担当者が付き，価格交渉や購入などの作業を行っています．主に，この担当をするのが資材部門の社員になります．
次に，知的財産です．これはいわゆる特許部門と呼んでいる企業もあります．メーカーは自社製品に関する技術で特許を取ります．これは，ほとんどが外部の特許事務所に外注することが多いです．とはいえ，管理が必要になりますからこの部署が存在します．
システムエンジニアは，本社で情報システム管理などを行う職種になります． また，一部の企業ではSIer業務にも取り組んでいます．
最後に，現業系です．現業系は，製品を生産・組み立てする工場で働く職種です． 生産ライン管理や組み立てなどの作業を行います
このような感じで，おおまかにに職種についてまとめてみました
各職種についても下記で詳しく解説していますので参考にしてください
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