イングリッシュアドベンチャーを使ってみた評価をします。
あくまで私個人が実施してみて効果が出なかった教材について話します。
私のやり方が間違っていただけで効果が出なかった可能性はありますでその点はご理解ください。
つまり、私と同じような能力、性格の方は効果が十分に出ない可能性が高いのでご注意ください。
と、フォローはこの程度にしておいて本題に入っていきます。
イングリッシュ・アドベンチャーとは
初めに、イングリッシュ・アドベンチャーとは何なのかについて説明します。
この教材も結構昔から存在する歴史のあるアカデミー出版から出ている教材です。
教材の種類は、25年ほど前から変わっていません。
それぞれの教材では、ネイティブのナレーターが感情を入れて読み込んでいます。
小説として出版されているものもあるので、ストーリーも興味深いものがあります。
- 初級コース『家出のドリッピー』
目標レベル:TOEIC 750点
TOEFL 557点(PBT)
83点(iBT)
- 初中級コース『コインの冒険』
目標レベル:
TOEIC 800点
TOEFL 573点(PBT)
89点(iBT)
- 中級コース『追跡』
目標レベル:
TOEIC 830点
TOEFL 583点(PBT)
93点(iBT)
- 上級コース『ゲームの達人』
目標レベル:
TOEIC 900点
TOEFL 610点(PBT)
102点(iBT)
それぞれのテストに対する目標点数が記載されています。
申し訳ないけど・・この時点で、少し怪しくないですか?
例えば、初級コースの『家出のドリッピー』と初中級コースの初中級コース『コインの冒険』はTOECの点数が50点しか違いません。
TOEICを受験したことのある人なら分かると思いますが、750点と800点はそれほど差がないのです。
何が言いたいかというと、「目標点数は後付けしたものではないか?」ということです・・
皆さんはどう思いますか?
私のイングリッシュ・アドベンチャーとの出会い
私がイングリッシュ・アドベンチャーと出会ったのは、1995年前後だったと思います。
当時は高校生で、大学受験の英語の偏差値をあげたいと思っていました。
ちょうどその時、「私は偏差値50から70まであがりました!」みたいな体験記が雑誌に掲載されているのを見たのです。
ちなみに、私は「家出のドリッピー」を選びました。
結果的に目に見える効果がなかったのです・・・
しかし、現在のイングリッシュ・アドベンチャーとは内容が少し違っています。
もちろん、ある程度改善されている点が多いはずです。
それでは、効果がでなかった原因を考察していきます。
効果が出なかった原因
私は、大学受験の教材として使いました。
大学受験の英語教材として、効果が出なかった原因を考察してみたいと思います。
結論として、この教材のみで例えば河合塾の全国統一記述模試で偏差値70以上に到達することは難しいと思います。
その理由について考察していきます。
まず、はじめにお詫びしておきますが、私はこの教材をすべてやりきっていません。
途中でドロップアプトしてしまいました。
そういう意味では、やりきっていないのに効果が出なかったうんぬんは言えないかもしれません。
しかし、ドロップアウトするからにはそれなりの理由がありました。
原因その① 教材としての網羅率が不足している
大学受験で英語の偏差値を上げるためには、発音、リスニング、文法、解釈、長文読解、英作文の力が必要です。
少なくとも、文法と解釈は絶対です。
この教材は基本的に読解とリスニング寄りの教材であるため、文法と、あとは長文読解の量の確保、英作文の練習をこなさないと偏差値は上がりません。
文法の学習をしないと英文解釈もできないし、英文解釈を勉強しなければ長文も読めません。
英語の基礎力がない方は、まずはこのような各分野の基礎力を習得することをおすすめします。
また、TOEIC用教材としても適しているとは思いません。
この教材には、TOEICで頻発する文法事項や表現が網羅されていないからです。
おそらく、例えば「家出のどりっぴー」をすべて暗記できたとして、TOEICは600点前後だと思います。
現在のTOEICは、相当難化していますので・・・
原因その② 英文解釈能力が必要
この教材は、文法事項の説明がそこまで充実しているわけではありません。
そのため、英文解釈が苦手な方は、この教材をやっても実力は上がりません。
当時の私は、元々英文解釈能力は結構高い方でした。
現役時は河合塾の全国統一記述模試では、英語の偏差値は62~63程度でした。
教材を使って偏差値70を目指していましたが、とうとう学生時代にはその水準に到達しませんでした。
偏差値60に到達していない人は、おそらく効果がほとんど出ないと思いますので注意してください。
大学受験の英語攻略のためには、大学受験用の解釈、長文読解本をやるのが近道です。
原因その③ ストーリーにも限界がある
一般に、ストーリー性のある英文を丸暗記すると英語力が爆上がりするという伝説があります。
これは語学の天才天才シュリーマンが行っていた方法です。
感情に訴えてくる表現や英文は記録に残りやすいからです。
確かに、私も丸暗記できるのならそうした方が良いと思うのですが、そう甘くありません。
なぜなら、ストーリーの中で感情に訴える場面というのはそれほど多くはないからです。
余計な背景説明などが入り込むと、その部分は無味乾燥な英文ですから、記憶に残りづらいのです。
そういう意味では、イングリッシュアドベンチャーのような長編ストーリーよりも、短編小説のような教材の方が暗記に適してると思います。
教材としての評価は…
最後に、この教材について総括します。
色々と悪い点を挙げてしまいましたが、すべての人にとって悪い商品というわけでもないと思います。
ですが、TOEIC等の英語試験の点数を上げるというよりも、リスニングや英会話などの能力を底上げすることはできます。
小説を題材としているので、初級コースであっても難しい表現も出てきます。
ストーリーの中で、記憶に残りやすい英文も確かに存在することから、長期記憶に残る英文を増やしたい方には良いかもしれません。
そういう方は、おそらく相当英語力の高い人で、難しい表現まで長期記憶で保存しておきたいと考えているのかもしれません。
以上、イングリッシュ・アドベンチャーを使いたい人は、以上述べたことに気を付けて利用してください。
コメント