英単語の覚え方【忘れないための科学的な方法】

忘れにくい英単語の覚え方について解説します。

私自身英単語の参考書を使っても全然覚えられませんでした。

いくつか試行錯誤しているうちに、良い方法を編み出しました。

目次

記憶の仕組みについて

はじめに、ここでお話する英単語の覚え方は脳科学的な研究に基づいたものです。

下記の、最新の脳科学(記憶する際の海馬と大脳皮質の働き)に関する研究を応用します。

https://www.riken.jp/press/2017/20170407_1/

英単語に限りませんが、我々が何かを覚える時には、まず脳の海馬という領域がはじめに活性化します。

基本的に、海馬で記憶を一定期間保持しておくことができるようです。

これは人によって2週間から4週間であるという研究結果が出ています。

そして、海馬から大脳皮質に送られる記憶の一部が長期記憶として長期間保持しておくことができるようになります。

一方、海馬で留まってしまった記憶は一定期間保持された後に、消去されます。

我々が「この単語は覚えた!」と思っていた単語も、3か月後に見ると全く分からないという経験はないでしょうか?

私はこのような経験が山のようにあります。

まさに、これが海馬止まりになった英単語なのです。

英単語を覚える方針

それでは、上記の脳科学の理論に基づいた具体的な英単語の覚え方の方針について説明します。

前提として、英単語の参考書を用いるとします。

一番最初に決めるのは、1日の勉強時間です。

今回は、仮に皆さんが1時間の勉強時間を確保できると仮定して話を勧めましょう。

まず、この1時間をフルに使って、英単語帳の単語を100個覚えられたとしましょう。

これが1日目の勉強です。

次に、2日目にも同様に1時間で同じ単語を100個覚えます。

すると、いくつかは忘れている(人によっては半分以上)単語があるしょう。

しかし、一日目よりも早く(つまり1時間に満たない時間で)100まで一周するでしょう。

例えば、55分で1周できたとすると、残りの5分は再度100個の単語の最初に戻って、英単語暗記を続けてください。

そして、このような作業を2週間の間永遠と続けるのです。

この2週間というのは、海馬が記憶を保持するとされている期間を適用しています。

人によっては、4週間程度の方もいるらしいので、それぞれに適した期間を選択してください。

この方法をとると、1週間程度経過すると、ほとんどの単語が覚えた状態(一発で意味が分かる)になります。

しかし、この段階で油断しないでください。

まだこの段階では、皆さんの記憶回路でそれらの英単語が大脳皮質に送られている可能性は低いのです。

この時点で止めてしまうと、半分以上の単語は脳から消えてしまいます。

ですから、確実に2週間続けることが重要です。

このような方法で、少しずつ英単語を覚えていけば、かなり記憶から消えにくくなります。

若い人だと、例えば大学受験生のような方だと、受験日まで保持することが可能でしょう。

勉強時間に関する補足

英単語の一日の勉強時間についてですが、私は2時間以上は確保することをおすすめします。

どうしても初学者の段階では、時間を取らないと単語数を覚えられません。

コツコツやるよりも集中して先に覚えてしまった方が得です。

なぜなら、一度覚えた英単語は今後あなたが出会うであろう英文の中で頻出するため、その時に復習することになり

より記憶が強固なものとなるからです。

英単語の暗記方法

それでは、実際の単語の暗記方法について説明していきます。

手順としては、

  1. 英単語を発音する
  2. 英単語の意味を言う

この手順を、必ず小声でも良いので声に出して行ってください。

口で発音することで記憶力が高まることが証明されています。

そして、ここからが一番大事なのですが、

1ページ目の単語が終わった後に、もう一度そのページの最初の単語にもどってください。

その時に、赤い透明シートで英単語の意味が書かれている箇所はかくしてください。

すると、最初は覚えたと思っていても意味が思い浮かばない単語があるはずです。

その単語は、海馬にすら届いていない可能性が高いです。

ほとんどの人は、この部分を見落として目で見ただけで一度は目を通したというだけで満足してしまいます。

この状態で意味が思い浮かばない英単語は「初見の段階」となんら変わりません。

このやりかただと、英単語集を何週しても覚えられません。

だから、意味が思い浮かばない英単語は、もういちど意味を覚えなおしてください。

このようにして、1ページを上から順に英単語を確認してすべて意味が思い浮かんだ状態で完了です。

次ののページに移ってください。

以上が、英単語の暗記方法です。

英単語を聞く

さらに、この2週間の間に、耳でも追い打ちをかけていきます。

大方どのような参考書にも英単語の発音と、そして例文も載っており、音声もついていると思います。

この音声を、空き時間に聞きまくるのです。

具体的には、仕事や学校の空き時間、昼休み、買い物中、そして歩いている時等です。

それほど集中して聞く必要はありませんので、気楽に音声を聞いてください。

たまたま聞こえた単語の音を、口に出して発音してみるとより記憶に残ります。

耳で聞くと言うのはほとんど補足的な方法なので、おまけだとおもってやってみてください。

記憶がより盤石なものとなります。

例文をどう扱うのか?

英単語集の中には、例文も載っており、その音声も収録されている場合があります。

この場合、例文も一度だけで良いので読み、意味を理解しておいてください。

例文暗唱などは不要です。

とりあえず意味を理解しておけば、音声が流れた際にぎりぎりついていけます。

とはいっても、例文音声もおまけの作業です。

例文自体が聞き取れなくてもまったく問題ないです。

なぜなら、例文の中には別の難しい単語や表現が混じっているかもしれません。

そして、すべての例文が良く出来た考え抜かれた例文であるとは限らないのです。

(まあ、DUOのような例文を売りにしている単語集はよくできていますが・・)

ですから、今の段階は単語を極めることに集中できれば良いのです。

最終的にに皆さんが英語を極めようとする段階に至ったとき、例文も聞き取れるようになっているはずです。

まとめ

今回は、無機質に英単語を覚えるという前提で暗記方法を解説しました。

実は、英単語暗記はもうひとつ強力な方法があります。

それは皆さん知っていると思いますが、「文章の中で覚える」です。

ただし、この方法は強力ですがかなり時間がかかるので、時間がない人には向いていません。

またの機会に解説したいと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

某メーカーで数年間エンジニアとして勤務していました.研究,開発,品質管理とたらい回しの刑を満了し,現在はパッケージソフトウェア開発者として個人で活動しています.

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次