博士に最も適した就職先は何か【コンサルタントです!】

今回は,博士号を取得した人に最も適した就職先について考えてみます.

私は40歳を超えて博士後期課程に通学し,博士号を取得しました.

結論から言うと,博士号を取るとコンサルタントになりやすいです.

コンサルタントと聞くとみなさんは,アクセンチュア,マッキンゼーなどを思い浮かべる方が多いと思います.

しかし,最終ゴールは,自営系のコンサルタントを指します.

まず,博士号について説明していきます.

目次

博士号を得るとはどういうことか?

博士号を得るとは,あるいは得るためには

①世界中の誰もしならないことを発見した.

②世界中のだれも作ったことがないものを作成した.

③世界中のだれもできなかった手法を考案した.

という実績が必要になります.

いずれも世界レベルの成果です.

もちろん,世界レベルでなくとも博士号を取れる大学はたくさんあるのですが概ねこのレベルに

あると考えてください.

次に、博士は本当に偉いのか?ということについて少し説明します。

結論からいうと,博士は全然偉くありません

特段学力が高いわけでもありません。

また,博士の研究はかなりは限られた分野の中での競争ですから,博士号を持っている人がすごいという

わけではありません.あくまでその分野に関しては専門家であるということです.

おおげさなことを言うな!何が博士だ!俺だって会社で働いている専門家だ!

と思う人もいるかもしれません.

しかし,博士号というのは簡単には取れないというのは事実です。(医学博士を除いて・・)

私も民間企業でエンジニアをやっていたので相当説得力があると思います.

はい.明確に博士号があるなしでは違うんです.

民間企業では,会社や上司から要求されたことに従って仕事をするからです. たとえ業務で研究に従事したとしても,たとえ論文を書いたとしても,それは自分で決めたことではないからです.

これはかなり手厳しい意見なのですが,

自分で決めた研究内容でない場合,オリジナリティのある強力なスキルを得ることが難しいのです。

どうしても勉強やただのモノづくりに近くなってしまいます。

博士号というのは、ある意味伝統工芸の職人さんに似ていると思います。

職人さんがやっている作業は口では簡単に説明できるけど、いざ素人がやろうとしてもできません。

少し経験がある職人さんがやろうとしても、超熟練者の職人さんと同じようにはいきません。

そこには口では説明できない到達点があるのです。

もしかすると弁護士や医師などの専門職の中にも一握り、スーパーマンがいますので、この域に達している人がいます。

例えば、私がもっとも尊敬している医師の中に、脳神経外科の福島孝則先生という方がいます。

この先生は、頭蓋骨に小さな穴をあけて手術を行う「鍵穴式手術」という方式を発明しました。

しかも、ただ発明しただけではなく、この技術を利用して他の医師にはできない難手術をいくつも成功させています。

要するに、自分が発明した道具を、誰よりもうまく使っているという天才中の天才です。

少し話がずれてしまいましたね。すみません。

さて、これまでの話で気付いた人もいると思いますが,コンサルタントに向いている研究内容というものがあります.

そうです。この取り澄まされた職人さん度合いが強いほどコンサルタントに向いているのです。

残念ながら①に関しては,個人のブランディングには役立つと思いますがコンサルタントとしての売り物

としては弱いと思います.このような研究は,どこか別の機関なりに能力を買われて引き抜かれるといった

個人レベルで組織に属して生きていくタイプの研究です.

生物系の基礎研究に多いです。個人としてはノーベル賞級の研究成果を出せる可能性もありますが、商売としては

あまり向いていない研究タイプです。

次に,②のタイプの研究に関してはものによると思います.

世界で誰もつくったことがないプロダクトを作ったものの,需要が少ない場合もあると思います.

このような研究は,プロダクトとしては応用がしにくいです.

むしろこのプロダクトを作る段階で習得したスキルや考え方を生かすことができるかもしれません.

プロダクトとして量産が可能で,かつ需要がある場合にはそれを販売すれば良いです.

そして,最後の③のタイプです.

このタイプの研究が最もコンサルタントに向いています.

私の場合は、他のエンジニアが数週間必要となるデータ分析を1日で実施できる方法です。

これが博士課程の研究で得た成果です。

しかし、欠点は専門的すぎてあまり需要がないことです。

ですので、私の場合は一か月に3件程度受注できれば十分生活していけます。

このようなタイプの研究で需要がたくさんあるような研究をされていた方は、かなり成功する確率が高いと

思います。

ですが、特に年齢が若い方はいきなり独立するよりも、民間のコンサルティング会社に就職、転職することを進めます。

まず民間のコンサルタント会社に就職する

主な利点は下記の2点です。

・社会経験を積める
・将来のターゲット(顧客)について学べる

社会経験を積むことは相当大事です.サラリーマンの人がどのような気分で働いているのかを知ることができます.

特に,新卒サラリーマンと,3年程度経験を積んだサラリーマン,20年程度経験を積んだサラリーマン

では同じ会社に属していたとしても考えていることが全く異なります.

例えば,新卒の時はやる気と希望に満ち溢れているが・・・といった具合であとはお察しください..

人は良くも悪くも徐々に変化していく生き物ですから,当然変わります.

その変わり方を見極め,どの層をターゲットにビジネスを展開していけばよいのかを考えてください.

このように,会社に勤務しているだけでサラリーマンという人種に関する知識を得ることができます.

コンサルティング会社では,他の事業会社に対してコンサルティングを行います.

そのため,担当する業界の知識やニーズを吸収することができます.

私の場合,医療系を専門としているため,大学病院や製薬企業などの顧客を担当させてもらえると

かなり勉強になると思います.いわゆるインダストリー系のコンサルタントですね.

将来ターゲットにしたい分野は人によって異なるので,自分にあったプロジェクトに参加してください.

もちろん,すでに社会人経験がある方はいきなり独立してください.

そして、コンサルティング会社に就職するにせよ独立するにせよ、結構ポイントになってくるものがあります。

それが、英語力です

英語力が重要である理由

コンサルティング会社に就職するにせよ、自営するにせよ、英語力が重要になってきます。

コンサルティング会社では入社試験に英語を課す会社も多くあります。

また、入社してから希望のプロジェクトに配属されるためにも必要になってきます。

また、意外に思われるかもしれませんが、コンサルタントとして独立した際にも英語が役立つケースもあります。

というのも、自営業者にとってなんらかのはったりが結構重要になってくるのです。

競争社会ですから、少しでもライバルよりも頭ひとつ抜きん出る必要があります。

自営業や士業の方と知り合いの方なら知っていると思いますが、彼らは肩書を非常に重視します。

大学の非常勤講師などを務めることで箔をつけようとしている人もいます。

会社という看板がなくなった以上、自分の事業をブランディングする必要があるからです。

そのような観点からすると、博士号は協力な武器です。

しかし、あとひとつくらい武器がほしいところです。

ところで、先ほど例として説明した私のビジネスモデルでは、一か月に受注3件を目標だと申し上げました。

しかし、もし仮に競合があった場合、そちらにお客さんを取られてしまっては結構打撃がおおきいです。

なにしろひと月で3件しか受注がないのですから・・・

私の顧客というのは、研究者、医師などになります。

彼らは英語力が高い場合が多いです。私の場合は論文作成サポートなどもサービスに入れています。

論文は一般的に英語で書うので、サポートする際にも英語力が必要なのです。

そのため、受注を得るためには対外的に英語力が高い方が都合が良いのです。

目安として、最低ラインとしてTOEIC800点、できれば900点がほしいところです。

グローバルなビジネスを展開しようと思っている方も同様に英語は大事だと思います。

自己学習よりもスクールなどを利用するのも一つの手です.

下記にTOEIC対策のサイトについてまとめてあるのでご参考にしてください.

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この記事を書いた人

某メーカーで数年間エンジニアとして勤務していました.研究,開発,品質管理とたらい回しの刑を満了し,現在はパッケージソフトウェア開発者として個人で活動しています.

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